Speed of light
IbE-0004
航海へ
原曲:春の湊に
真白に反射する 目の前に翳した手の奥に
透かした見知らぬ景色が 告げる旅の始まり
恐怖と興奮に 身震いをしている暇は無い
目眩く未体験が 此の心、躍らせる
堪え切れず踏む一歩が 過ちなど忘れさせる
目指す場所は分からずとも 巻き上がった気流に乗ろう
ほら 溢れ出す心に 手招かれた身体が
白雲(しらくも)を突き破って 弾けて飛び跳ねた
止まらない想いが 駆り立てる其の先へと
何時の日か巡り会える 宝物を探そう
視界に慣れた頃 目の前を横切る影一つ
酷く穏やかな空気が 突然に動き出す
寄り道はしても 立ち止まる時間は勿体無い
襲い来る好奇心が 次々と突き上げる
心地よさを味わったら 誰も元に戻れないさ
目指す場所を見定めたら 滾る力解き放とう
さぁ 用意は出来ているかい? 期待のギアは最高で
青空へと突き抜けて 急上昇、急加速
止まらない想いで 繰り出した言葉たちが
何時かきっと出会わせる 宝物を探そう
辿り着いた其の場所が 夢見た物と違っても
積み重ねた楽しみは 確かに残っている
溢れ出す心に 手招かれた身体が
次の世界を探そうと 弾けて飛び跳ねた
止まらない想いが 駆り立てる其の先へと
何時の日か巡り会える 宝物を探そう
Extend Blood
原曲:エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人 / 懐かしき東方の血 ~ Old World
風が吹く 地を這って 揺れるスカート
裾の先 見詰めても 落ち着かぬまま
暗闇に 映し出す 貴女の 素顔
その名前 囁いて そっと目を 伏せる
大切にしていたの きっとこの歴史は
もう離さない 守り続けるよ
誰にも伝えない そう、貴女にも
ねぇ、答えてよ 何処で待っていれば
この想い無く 貴女と出逢えるの?
浮かんでいる 血に満ちた 月を見つめる
私の中にあった 獣が動き出す
捨て切れぬ代償は 背負う我が運命
もう隠せない と嘆いてみても
誰にも言えない そう、貴女にも
ねぇ、気付いている? 素直な仕草で
いられないから 踏み出せずにいるの
大切にしていたの この夜の為に
もう離さない 守り続けるよ
誰にも伝えない 貴女だけには
ねぇ、教えてよ 何処で待っていれば
この想い持って 貴女と出逢えるの?
レコードメモ
原曲:風神少女
薄眼を開ける 未だ夢現
周りを 浅葱色が包んでゆく
剣を 寂しそうに掲げる
貴女の隣 ただもどかしく感じている
燃える炎を 絶やさぬ様
微風(そよかぜ)靡く服も 怖がった
目の前花開く 横顔が締め付ける
大切にしていた全てを ぶち撒けたくて
流れる風に 身体を溶け込ませ
心 乾くまで漂う
眩(まばゆ)く煌めいた水面に
浮かんだ 茜色の木の葉を
眺める秋も 何度、巡り来る?
貴女の隣で どれ位、過ごせるだろう?
燃える炎は 何時か消える
虚しさ抱き締めて 舞い上がった
目の前滲んでは 行き先も分からない
闇雲に飛んだら 想いは振り切れるのか?
流れる風に 身体を溶け込ませ
涙 乾くまで漂う
逃げる事は 出来ないだろう
終わりも想いも 貴女からも
目の前花開く 瞬間を閉じ込める
思い出を写真と共に 仕舞い込んだなら
これからの楽しみを追い求めてく
「だから、側に居て」 呟いた
砕月
原曲:砕月
思い出せぬ程 遠き昔に
見付けた 此の快楽が
今も 心を酔わせている
さぁ、今日も陽が落ちる
現世(ここ)は 何と生き難(にく)い物
恨み、辛み、妬み、憎しみ
消えぬ争いに揉まれ 何時も
道に迷いそうだ
けれど この世には、一つだけ
揺るぎの無い 楽しみがある
無粋も無礼も 吹き飛ばせ
御出で 共に歌おう
酒に飲まれて 酔いの世界へ
見え隠れする 本能に
身体委ねて 此の宴
ずっと 続けや続け
一つ一つ 歩を踏み締める
ふらつきながらも 進んでいく
過去の暗闇が 伸し掛かり
潰されそうだけど
一人二人 手を取り合って
気付いた時には 輪が出来る
真中遊ぶ 鬼火に揺られ
皆で 杯を乾かそうぞ
初めての味は 苦くとも
超える度に 甘く膨らむ
此の世と酒は 似ているのさ
御出で 共に笑おう
思い出せぬ程 遥か昔から
夢見続けていた 未来が
今も 心を酔わせている
さぁ、今日も陽が昇る
酒に飲まれて 酔いの世界へ
見え隠れする 本能に
身体委ねて 此の宴
ずっと 続けや続け
永久(とわ)に 続けや続け
摩天楼の風景
原曲:感情の摩天楼 ~ Cosmic Mind
昇る朝日 沈む夕日 回りゆく一日(ひとひ)
繰り返した日々に慣れて 褪せた感情
高く光る摩天楼に 我が身を踊らせて
何処とも無く 眼下の街に ただ視線を巡らせている
遠くにある想い出たち 薄れゆく意識に
辿り着く変わらぬ答え ぽつりと浮かぶ
願ったり叶ったりだけの 不思議な世界に
「飛び込みたい、触れたい」なんて 思っていたけれど
まだ 上手にはいかないとしても
嗚呼、抱く幻想は 束の間の物じゃなく
決して潰えぬ理想を奇跡を 追う権利は
誰の手にもある
春と夏と秋と冬と 巡りゆく一年(ひととせ)
人は誰と出会い別れ 何を想うの?
高く光る摩天楼に 我が身を踊らせて
微睡む空 一人でただ 静かに窓辺に身を寄せた
近付いてゆく未来から 湧き上がる希望に
辿り着いた永久の答え ぽつりと浮かぶ
願ったり叶ったりだけの 素敵な世界はある
揺らぐ事無く 自分の手で 掴み取るべきだと
嗚呼、抱く幻想が 束の間の物であれ
決して叶わぬ理想も奇跡も 願う日は
無駄な物じゃない
(それじゃあ、また 会う日まで 左様なら―――)
Speed of light
原曲:恋色マスタースパーク
夕焼け空 窓から差し込む
陽射し紅く 部屋を染め上げる
重く厚い 魔導書を閉じる
音を合図に
何もかもを 置いて飛び出した
邪魔な物は 私に要らない
加速してゆく 胸の高鳴りに
負けない様 舞い上がったら
止まらない 止められない
切り裂く流線 モノクロで
息が詰まる 苦しくなる
其れでも 行くんだ
間に合わなくなる前に
誰よりも早く そして、誰よりも遠く
昨日の私が届かなかった場所へと 手を伸ばしてゆく
誰よりも強く そして、誰よりも鮮やかに飛べ
今日の私を只此処だけに 焼き付けるのさ
水平線が 赤く燃え上がる
夜の幕が 静かに下りてゆく
焦り足掻き 脚が縺れては
転びそうだ
悪い癖と 分かっているけど
「明日がある」と 諦め切れない
だって 今日は今日しか来ないよ
此の瞬間 奪い取ったら
走りたい 駆け抜けたい
湧き出す脳内 カラフルで
息が弾む 苦しくなる
其れでも 行くんだ 地面蹴って 顔上げた
誰よりも先に そして、誰よりも高く
昨日の私が目指していた場所へと 手を伸ばしてゆく
誰よりも柔(やわ)く そして、誰よりも派手な軌道を描け
今日の私を色褪せぬ様に 焼き付けるのさ
あぁ 止まらない 止められない
過ぎ去る面影 見ないまま
息を切らし 命懸けで
まだ見ぬ 限界 此の眼(まなこ)で 見たいから
誰のでも無い 誰も知らぬやり方で
世界で私しか見えないベクトルを 引き続けるんだ
誰のでも無い 誰の想像も超えた未来を
何時も通りの景色に 今宵、振り掛けるのさ
Elegant Curtain Fall
原曲:メイドと血の懐中時計
月明かりに照らされて 浮かんだ
閉ざされたその瞼が今 開かれたなら
透き通る指 触れた先に
ぎらり光る 細い刃
ふわり揺れる 銀色の
髪が差す場所へ
駆け出す足には 迷い一つも無くて
貫く視線を 越えてゆく
懐中時計の針が 刻みを止めたなら
そのナイフで 切り裂いて
ぼやけた影法師一つ ゆらゆら遊ぶ
黒く歪む この情動
紅(あか)に染まる この感情
消え入りそうなその
叫び声を合図にして
翳した掌に 輝くナイフから
拭えぬ悪夢の 先を見る
懐中時計の針が 刻みを止めたなら
カーテンコールへ 導いて
最後の呪文が 全てを砕け散らす
希望も絶望も 全て
Knock me down,
if you can control the time!
But you cannot do it.
Can't you see me?
No, no, I'm not there...
駆け出す足には 迷い一つも無くて
貫く視線を 越えてゆく
懐中時計の針が 刻みを止めたなら
そのナイフで 切り裂いて